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司修「Oe-60年代の青春」(白水社)

画家であり作家である司修が、自ら装幀した大江健三郎の本、主に「叫び声」と「河馬に噛まれる」について考察。まだ中学生くらいの頃に幻想的な絵に出会い、多くの本も読んできた司さんの著作の中でも、これは重苦しく読了までにずいぶん時間がかかりました。けっこうなお歳になっている司さんがこれを書き上げたことにも驚かされます。

多くの大江作品の装幀を手がけてきた司さんにとっても、思い入れの大きな本だったのでしょう。それは、戦時に子どもであり、60年代に青春を送ってきた世代の魂の悲痛な共鳴でした。私は本書に取り上げられた3冊以外にも、これまで大江作品を1作も読んでこなかったのですが、その根底に流れる思想は十分すぎるほど伝わってきました。いや、伝わったのは司さんの想いだけかもしれませんが。

小説の背景にある実際の事件について、多くの文献を引用してつまびらかにしていきます。あの時代の若者たちを象徴する、小松川高校事件、連合赤軍リンチ殺人事件、広島原爆と原発事故、狭山事件。特に連合赤軍については、純粋に自身の存在をかけて革命を追求していった末の切羽詰まった状況が理解できてしまう、だからこそ痛ましくて辛いのでした。私が知らなかった真相がたくさんあって、かなり衝撃的な内容でしたが、また世の中が動いているいま、知っておくことができたのは良かったと思います。

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