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つばめろま〜なから、なにかを知りたい貴方へ。
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ホームコンサート「音とことなのひととき」奴田原さんのピアノのお部屋・2017年5月20日

個人宅のピアノ教室をステージにしてのホームコンサート第1回、ライアーという竪琴を弾く小野純子さんを中心に、リコーダーの斉藤禄美さん、声楽の西田典子さんも交えた演奏会でした。
ライアーは初めて聴きましたが、美しい音色で響きの良い楽器。大きな音ではないのに、ソロでのメロディも、アンサンブルの伴奏でも、空間を心地良さで満たします。クリムトの絵が挿入された長田弘の詩集に曲を付けた「花を持って、会いにゆく」は、朗読と絵と音が共鳴して死と生の狭間にある世界観をすばらしく描き出していました。

リコーダーとのデュオでは、よく知る笛の音がライアーの響きと合わさって、深味が増したように聴こえます。歌とのデュオでは、声の力が強いので伴奏になったときの優しさが包み込んでくれる感じでした。
その場の雰囲気を感じながらということで、プログラム順を決めずに始めた演奏会は、レッスン室仕様で二重窓になっているとはいえ、横浜らしい緑深い丘陵の住宅地、外からウグイスなど鳥の声が入ってきてこの音楽にふさわしい演出となり、幸せな気持ちに浸ったところで終了しましたが…。



続けて天気も良い五月の午後、木陰の庭にいすを並べて奏者と聴者ノーサイドでのお茶会となりました。手作りのパンやローズジャムや料理などをいただきながら、ライアーのこと、音楽のことなど話に花が咲いて盛り上がってきたところ、ここで聴きたいとなるのは必然だったでしょう。
木漏れ日とそよ風の中、庭に持ち出された楽器、その音色は壁に遮られることなく自然にとけ込んでいきます。鳥たちは音楽に応えて鳴き交わします。ライアーにあわせてみんなで歌い、笛の音も重なり、そんな時間が夕刻まで続いたのでした。

ご自宅で主催された奴田原優子さんとの出会いは、今年1月のエアジンでスピネットの演奏を聴いたことからでしたが、Facebook友達させていただいて半年。行くときに道に迷い、途中まで迎えに来ていただいてしまうという失態もおかしましたが、そんなことすらも思い出として残したくなる、すてきな時を過ごさせていただき、また新たなお誘いもいただき感謝です。

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「ピエタ」大島 真寿美(ポプラ社)

中世のヴェネツィアを舞台にした小説で、日本人作家によるこんな作品はあまり記憶がなく、とても面白く読みました。この時代のヨーロッパの雰囲気は、ファンタジーアニメにあるような世界観を思い浮かべながら、しかし物語は作曲家のヴィヴァルディにまつわる話で、歴史をふまえた重厚さとミステリアスな人のつながりが深みへと誘ってくれます。

教会の慈善施設であるピエタ、そこで育てられた捨て子たちの数十年にわたる人生、そこで奏でられる音楽に関わった人たちの想い、身分の違いと役割の違い、そこで生まれた1枚の楽譜の行方。大きな事件があるわけではないけれど、人の身に起こることは本人にとっては大きな事件だから、読んでいて引き込まれ感動するのです。

主人公をはじめとして女性たちの物語ですが、みんな中年から老年にさしかかっている、けれど強い意志を持って歩いている姿が若々しい魅力を感じさせてくれました。彼女たちの若い時分を描いたら、こんな深みのある作品にはならないだろうということが意外な発見ですし、初読の作家でしたが書き手の力量あってのことだと思います。

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「立川忍びより」仁木英之(角川書店)

最近の仁木作品はちょっと重苦しい感が多いような気がしていましたが、本作は、忍者、アイドル、ヴァンパイア、料理…歴史的な味付けも多少あって、舞台も作者の地元である立川と、作者自身の趣味を全開に楽しんで書いたように思える小説でした。

主人公は僕僕先生の王弁くん的な人の良さが印象的、ヒロインは謎の多い美少女で、お義母さんはもっと怪しいけれど妖しい可愛さがあり、そんなマンガ的なキャラの立った人物たちが、お互いの情や家とのつながりとか、自分らしい生き方とか、鬱屈した特殊な状況の中でもひとり一人の想いがあると、元気づけてくれる物語です。

いくつか辻褄のわからないところもありましたが、そこは流れで気にせずに読んでおくとして。生死をかけて闘うような緊迫感は望みませんが、忍者という設定からすれば、もう少しアクションシーンが厚く描かれていると、もっと面白くなったようには思います。この続編はないでしょうが、また作者の忍者アクションものは読みたいものです。

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「FUSE」(2017年5月3日 DOLPHY)

2017年は29日が土曜日と残念な日取り、ゴールデンウィークの休みは実質3日〜5日だけで、唯一の予定がこの日です。母の命日なのでまずは朝から墓参り、関内に出てギリシア料理店でランチ、みなと祭のパレードもやっていましたがそれはちらっと見ただけで、野毛山動物園でレッサーパンダやきりんなどを見て楽しみ、市民ギャラリーで県展をざっと観覧して、野毛のJazz Spot DOLPHYへ向かいました。

ドルフィーは2度目、数年前の前回はちょっと出遅れて悪い席でしたので、早くにいったら誰もいなくて、開場時間でもわずか数人待ちでした。開演までには超満員になり狭かったですが…このあたり、何度か足を運んでみないとわからないところ。

横濱ジャズプロムナードでいろいろと聴いて好きになった田中信正に惹かれて行きましたが、FUSEはサックスの故・井上淑彦中心に結成されたユニットとのこと、田中正信(P)、坂井紅介(b)、つの犬(ds)のメンバーが井上氏亡き後も続けられているそうです。そして初めてゲストとして参加したトランペットの類家心平を加えた編成で、熱く刺激的な曲からしみじみとした曲まで、2ステージたっぷりと聴かせてくれました。

信正さんピアノは没入感がハンパなく心に迫り、紅介さんベースはドッシリとみんなをまとめ上げて。ここにつの犬さんドラムが切れ味すごく主張してくるので盛り上がります。ここに類家さんトランペットが自由な感情を乗せてくる感じ…あぁ、やっぱりジャズっていいなぁと実感できるセッションでした。井上淑彦の曲を愛して大切に、プレイヤー一人一人の想いを込めて演奏している、そんな温かさも感じられて余計に素晴らしいのだと思います。

連休初日、疲れたけれど大きな創作のパワーをもらい受けた感の強い1日でした。もう少し長く見れば2週間で3回のライヴを聴いて、自分の創作意欲も高まったところで…いろいろがんばれそうです!

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谷山浩子コンサート〜デビュー45周年大収穫祭〜(於:2017年4月29日 東京国際フォーラム ホールC)を聴いてきました。
40周年記念コンサートを同じ会場で聴いてから、もう5年も経ったのかという感じですが、その間にも毎年なにかしらのコンサートに行っているせいかもしれません。歳をとって、時の経つのが早く感じられるようになったとは思いたくないですね。

今回の記念コンサートは、音楽的に実に贅沢な趣向でした。第1部、オープニングは意表を突いた感じですが、その後4曲はソロでわりと代表的な歌を。次に栗 コーダーカルテットとともに、軽快な感じの曲を。第2部はギターの岡崎倫典とシンセの石井AQとともに、森の深みにはまっていくような重暗い曲集、そして 斉藤ネコカルテットとともに重厚・華麗な感じの曲。最後は全員登場でアンサンブルの醍醐味を…。
アンコールではコーラスも加わって賑やかに、2度めのアンコールはソロで静かに。いつもよりもおしゃべりが少なく、いろんなタイプの歌をふさわしい編成とアレンジで、じっくりと聴かせてくれました。
栗カルとネコカルが競演するなど、45年も独自路線で活躍してきた谷山さんならではのステージです。多彩な世界観を表現する歌の力は衰えることなく、客席を 見るとけっこう若い人たちも混じってきているようで、ヒット曲はなくても伝わって拡がっているんだろうなと思いました。


開場前からグッズ 販売をしていたので、早めに行って出たばかりのシングルアルバムと、記念マグカップを購入しました。CDにはミニサイン色紙とファイルのおまけ付き。ふつ うのアーティストだと、シングル版を集めたのがベストアルバムになるのが、谷山さんはかえってマイナー曲のアルバムになるというようなことをご自身で言わ れてましたが、アルバムごとに世界観を構築してきた音楽家ならでは。
それはコンサートのプログラム構成にも表れていて、特に大きな記念公演は想いがあふれていると思います。長年のファンにとって、そして初めての人にとっても、実に聴き応えのある3時間近い幸せな時間でした。

【PROGRAM】

■第1部
<谷山浩子ソロ>
1「偉大なる作曲家」
2「窓」
3「カントリーガール」
4「銀河通信」
5「風になれ 〜みどりのために〜」
<栗コーダーカルテット>
6「そっくりハウス」
7「恋するニワトリ」
8「意味なしアリス」
9「ピヨの恩返し」
<栗コーダー&石井AQ アコーディオン>
10「猫のみた夢」

■第2部
<岡崎倫典&石井AQ>
11「まっくら森の歌」
12「森へおいで」
13「Elfin」
14「王国」
15「真夜中の太陽」
<斎藤ネコカルテット>
16「骨の駅」
17「満月ポトフー」
18「きみの時計がここにあるよ」
19「SAKANA-GIRL」
<全員>
20「向こう側の王国」
21「キャンディーヌ」
22「海の時間」

■アンコール1
<コーラス・乗客の皆さん>
23「終電座」

■アンコール2
<谷山浩子ソロ>
24「おやすみ」

〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
40周辺記念の時の(35周年記念も掲載)の感想ブログはこちら。
同じこと書いていましたw
http://tubam.kamakurablog.com/Entry/50/

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自己紹介:
長年、同人誌で創作漫画を発表してきましたが、本当は小説が主な表現手段。職業はコピーライターで、趣味は楽器を鳴らすことなど。
下記に作品等アップ中です。よろしくお願いします!
■マンガ作品  COMEE
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■イラスト作品 pixiv
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