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つばめろま〜なから、なにかを知りたい貴方へ。
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板橋文夫&梅津和時コンサートin鎌倉女子大学二階堂学舎。2016年10月2日・日曜日の午後、昨年7月の鎌倉生涯学習センターでの開催に続き、2度めとなるお二人の鎌倉公演に行って来ました。初めて訪れる鎌倉女子大学二階堂学舎は杉本寺の隣、ステージの背景が大きなガラス張りで、大樹の繁る森の中でのという雰囲気の会場、とても清浄感と開放感のある演奏会になりました。もちろん、板橋さんと梅津さんのヒューマニティとエナジーあふれる音楽があってこそですが。

ジャズフェスやライヴハウスのような、コアなファンを前にする演奏とは気分も違うのだと思いますが、誰でも楽しめるプログラムになっていたと思います。それでも板橋さん、梅津さんのオリジナル曲ではいつも通りのパワー全開で弾きまくり、吹きまくる圧倒的なパフォーマンス。これこそ、本当の意味で誰もが楽しめるジャズだと思います。誰もが知っている曲をオシャレに奏でられたって、面白くないですもん。

隣に座っていた年輩ご夫婦の旦那さんが「これはジャズじゃないよ」と奥さんに呟きながら最後にはノリノリで満足げだったり、十代の少女が頬を上気させながらお母さんと嬉しそうにしゃべっていたりと、熱い会場の様子を感じながら、私も四半世紀前にはじめて板橋さん&梅津さんの演奏を聴いたとき(小山彰太さん&井野信義さんとのカルテットでした)の興奮を思い出してしまいました。

梅津さんとの熱いまま円熟した演奏を聴いたちょうど1週間後には、横濱ジャズプロムナードで板橋さんが若い人たちも率いてのステージを聴くことになります。その対比が今からとても楽しみです。
終演後にはそれぞれのCDにサインをいただき、板橋さんとは握手もしていただきましたが、その無骨な手の感触がまさにあの演奏を生み出す手だと、あらためて感銘を受けた次第です。ちなみにアンコールで写真フリーにしていただきましたが、なかなかパフォーマンス中のアーティストを撮れる機会はないので、貴重でした。主催の秋山さんの素晴らしい計らいでありました。


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「谷山浩子・猫森集会2016 Season15」Dプログラム(2016/9/24 新宿スペースゼロ)を聴いてきました。
先週に続いての猫森集会、この日Dプログラムのゲストは新居昭乃さんです。新居さんはいろいろなアニメのテーマソングで馴染みのあるシンガーソングライターで、美しい曲と声というイメージが強いのですが、CDを買って聴くほどの興味を持つには至っていませんでした。しかし、ゲストの(変な)魅力を引き出す天才でもある谷山さんですから、少なからず未知との出会いへの期待をふくらませて聴きに行ったのです。
そして、期待以上でした。新居さんは期待以上に不思議なボケを発揮してくれて、面白くて仕方ありませんでした。もちろん、美しく個性的な歌声に魅惑されてこそですが。ピアノを弾きながらの自分の歌、谷山さんのコーラス、デュエット、少し声質の違う二人だからこそのハーモニー。特に本編ラストの「風になれ〜みどりのために」のデュエットは、突き抜けた美しさで名曲を一つ上の次元に押し上げた名演だったと思います。
谷山さんはといえば、自分を慕ってくれる後輩をかわいがる先輩という感じで、ほほえましく。先日の分島花音さんをゲストに迎えた日より、ずいぶんリラックスした雰囲気で聴けるコンサートでした。

【PROGRAM】
 オープニング
1)ポンピイ・クラウンの片想い
 MC
2)鳥籠姫
3)ピヨの恩返し
 MC
4)猫の見た夢
5)夢
 MC
6)時の歌
 新居昭乃登場、MC
7)金色の目(新居昭乃)
8)子猫の心臓(新居昭乃)
 MC
9)不思議なアリス
10)クルル・カリル
11)MOON GATE
 MC
12)秘密の花園
 MC
13)雨のアタゴオル
14)悪魔の絵本の歌
15)花の季節 屋根の上
 MC
16)風になれ〜みどりのために
 アンコール
17)トライアングル

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ついでに、翌日が私の誕生日なので、新宿のトルコ料理レストランでコースディナーを食べ、美味しくてお腹もいっぱい。とてもリラックスできる1日となりました。

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「谷山浩子・猫森集会2016 Season15 Bプログラム」with分島花音


わが敬愛する谷山浩子さんが毎年この時期に開催する、スペシャルなゲストを招くコンサート「猫森集会」。今年はBとDの2プログラムを聴きに。
9月18日のゲストは分島花音さん、チェリストでありシンガーソングライターであります。最初に知ったのはテレビアニメ「ヴァンパイヤ騎士」の主題歌。作品世界を盛り上げていましたが、CMで流れていたゴスロリドレスでチェロの弾き語りをする姿がとても美しく激しく、印象的だったのです。それから8年、生で聴く機会が巡ってくるとは。

小さいときから谷山さんの歌が好きだったという彼女、自分の歌を3曲演ったあと、谷山さんの2曲をソロで歌い、2曲チェロで伴奏、4曲デュエットというプログラムでの選曲が、ディープなファンでありアーティストならではという感じで、全体に重く暗い感じ……それが浩子×花音の新しい世界を創り上げていて最高でした。
特に「意味なしアリス」、私は谷山さんの中で数少ないエロティックさを感じる曲と思うのですが、分島さんの艶っぽい歌い方でより一層引き立っておりました。ラストの「ガラスの巨人」では、二人が交互に歌い重なるデュエットが切ない透明感を増幅させて感動でした。アンコールであえてぶち壊すのですが、それはお礼のオマケ…ここでチェロを弾きまくってくれるともっと良かったかもしれませんが、性格の良さでしょう。

谷山浩子の名前はけっこう知られていると思いますが、ヒット曲がなく本人がテレビに出ることもほとんどない。しかし様々なアーティストに大きな影響を与えてきた人であることを、今日もまた改めて認識したところです。もう1日、6日後の新居昭乃さんゲスト回も楽しみです。

【PROGRAM】
 オープニング
1)ポプラ・ポプラ(谷山vo)
 MC
2)かくれんぼするエコー(谷山vo)
3)時の回廊(谷山vo)
4)夢のスープ(谷山vo)
 MC
5)満月ポトフー(谷山vo)
 MC
6)チョコレート(分島vo)
7)ナイチンゲール(分島vo)
 MC
8)黒猫とピアニストのタンゴ(分島vo)
 MC
9)意味なしアリス(分島vo)
10)てんぷら☆さんらいず(分島vo)
 MC
11)空からマリカが(谷山vo&分島Vc)
12)きれいな石の恋人(谷山vo&分島Vc)
 MC
13)まもるくん(谷山vo&分島vo)
14)赤い靴(谷山vo&分島vo)
15)穀物の雨が降る(谷山vo&分島vo)
 MC
16)ガラスの巨人(谷山vo&分島vo)
 アンコール
17)素晴らしき紅マグロの世界(谷山vo&分島Vc)

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「江ノ島西浦写真館」三上延(光文社)

「ビブリア古書堂」の作者による、江ノ島を舞台にした小説。ビブリオが古本から身近な謎解きをしていくのに対し、こちらは古い写真を手がかりに謎を解いていくノスタルジックなミステリーという同系列の作品でした。登場人物のキャラクター配置も似た感じです。でも、内陸の鎌倉(大船)と海上の江ノ島、古書と写真、男主人公と女主人公、という違いのせいか、閉鎖的な重苦しさは少し薄く読みやすい感がありました。

江ノ島は私にとって地元ですので、子供の頃から何度も訪れていますが、橋を渡って仲見世を通って階段上って、神社や植物園に立ち寄って、階段下りて稚児ヶ淵まで行って、また戻ってくるだけですので(それでかなり疲れます)、そこからはずれた路地裏や、ヨットハーバーの方などには行ったことがなかったと気付きました。

気付いたからには行ってみなくては、と。物語の舞台である廃写真館があるのは路地裏となっていますので、地図を見てみれば、確かに行ったことのない場所があります。都心に近いながら橋1本で相模湾に浮かぶ孤島、世の中から隠れ住むには良い場所なのだと思います。隠されたものを暴き出すという話にうってつけでした。

ヒロインは少し性格に難のある20台の娘さんで、読みながら特に愛おしさを感じることもなかったですが、写真家の観察眼で物事を明らかにしていく様は魅力的でした。そういえば、あまり魅力的な登場人物はいなかったような…ビブリオの栞子さんのお母さんのように、写真館のお祖母さんもなんか嫌な感じでしたし…それでも面白かったのは、純粋にストーリーの力でしょう。

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「音楽の在りて」萩尾望都(イースト・プレス)

萩尾先生も最近は小説を書かれるのか、と思ったら70年代後半に奇想天外などに発表された作品集でした。70年代後半から80年代、24年組と呼ばれる作家たちが高い評価を得てなおも続々と意欲作を描き、その次の世代の作家たちがさらに独創的な世界を広げていた、まさに少女マンガ全盛期です。私もずいぶんと読みまくった頃です。

萩尾望都年代記でいえば、「トーマ」や「ポー」といった耽美な世界から、「レッドアイ」「銀の三角」などのSF作品が多くなっていた頃と思われますが、まさにそんな若々しいアイデアと感性にあふれた、SF中心の小説集でした。短編が11作と長編が1作、短編漫画が1作収録されています。作者による[あとがき]があると、もっと良かったのですが。

物語が面白いのは当然として、文章も瑞々しく萩尾望都の絵柄で情景が思い浮かびます。漫画はデフォルメしていく表現、小説は書き重ねていく表現だと私は考えていますが、その違いを効果的に使いながら、漫画と同レベルの作品に完成しているところが素晴らしく…やはり、萩尾望都は手塚治虫を最初に追い越した天才漫画家だとの自説を強くしました。

最後の長編「美しき神の伝え」がどうしても印象に強く残ります。人間の自我と宗教と哲学の本質を見つめた、深大な作品。美しく純粋で、哀しく残酷な物語でした。ほかの作品もそれぞれ個性的で面白いものばかりでしたが、この1作は、作者ならではの世界観にあふれていたと思うのでした。

「残酷な神が支配する」の初期で挫折して以来、もうずいぶんと新作漫画を読んでいませんが、いまだに創作意欲の衰えない萩尾先生の作品に再び接する好機と思っています。

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長年、同人誌で創作漫画を発表してきましたが、本当は小説が主な表現手段。職業はコピーライターで、趣味は楽器を鳴らすことなど。
下記に作品等アップ中です。よろしくお願いします!
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