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2016年5月28日、鎌倉芸術館 大ホールで聴いてきました。
21歳の若さでベルリン・フィルの首席クラリネット奏者に就任したという天才音楽家のコンサートが、歩いて行けるホールで開かれるということでしたので、早々にチケットを買っていました。4列目の左寄りという絶好の席、やはりチケットは開催ホールで買うに限るのですね。
私も一応クラリネットを持っていて鳴らしたりしますし、クラリネット吹きの少女を主人公にした小説を書いたこともありますので、そこそこ馴染み深い楽器な のですが、ソロ演奏を聴くのは初めてです。正確で美しい音を紡ぎだすテクニックも素晴らしかったですが、抒情的な音楽性に引き込まれました。
クラリネットの音色は人の声に近く、呼吸法も歌に似ているということから、プログラムも歌曲中心だったというのも、すごくよかったと思います。
スラリとして端正な感じのオッテンザマーに対して、ピアノ伴奏したアルゼンチン出身のホセ・ガヤルドは髭面で野太い演奏で盛り立てていました。アンコールで連弾を披露するなど、とても良いコンビでした。
演奏終了後にはCDへのサイン会もあったので、1枚購入。そして、地元高校のブラバンでクラリネットを吹く子たちへの公開レッスンもあって、とても楽しく 見させてもらいました。このところどこへ行っても高齢者の比率が高いですが、この客席ではブラバン所属なのでしょう制服姿の高校生たちも多くて、若々しい 雰囲気が新鮮でした。
プログラム
<第一部>
●コヴァーチ:R.シュトラウスへのオマージュ
マーラー:歌曲集から
●《リュッケルトの詩による5つの歌曲集》より〈私はこの世に捨てられて〉
●《子供の不思議な角笛》より〈高遠なる知性のお褒めの言葉〉
●ブラームス:メロディーのように
●シューベルト:アルペジョーネ・ソナタ イ短調 D.821
<第二部>
●ベートーヴェン:モーツァルト〈お手をどうぞ〉(ドン・ジョヴァンニ)の
主題による12の変奏曲
●カヴァリーニ:アダージョとタランテラ
●バッシ:《リゴレット》の主題による幻想曲
<アンコール>
●マーラー:歌曲《子供の不思議な角笛》より〈ラインの伝説〉
●ドビュッシー:小曲集より〈小舟にて〉:ピアノ連弾
<CDサイン会>
<公開レッスン>
大船高校吹奏楽部クラリネットトリオへのレッスン
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古今東西の童話や小説、アニメやゲームに至るまで40作以上を取り上げ、感想や解説や評論でなく、その作品の世界観をシンガーソングライターであり作家でもある、我が敬愛する谷山さんが、幼少期に、大人の折々に、どのように関わり捉えてきたかが綴られています。
それはイラストレーターや絵本作家などを志す“講談社フェイマススクールズ”の受講者に向けて書かれた、創作者のための文章なのですが、谷山浩子というマルチな才能の成り立ちが明かされる著作でもありました。
誰でもが知っているような作品であっても、まったく引っかかりどころの違う感じ方をしたりするところが、国語の教科書的でない自由な発想があって面白いのです。創作者のインスピレーションにつながる心の大切な部分でもあります。
一編ごとにフェイマス出身のイラストレーターが描いた力作イラストが添えられており、ある作品について語られた文をさらに絵で表現するという三重構造になっているのも興味深い本でした。
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ギリシア神話の世界に現代日本の若者たちが迷い込んでの英雄奇譚、前の2巻で登場人物も浸透していたので、ストーリーは流麗に進むようになりました。
仁木作品では「僕僕先生」、「海遊記」、「くるすの残光」などで航海シーンが出てきて、作者は船が好きなんだろうなと思いますが、旅を描く上でも陸路だけでない、船上の様子はアクセントになります。ただ、閉塞された空間だけに航海が長くなってくると停滞感もあり、それがストーリー上必要なことだったというのは、巻末の方で英雄が離脱するところでわかるのですが、読んでいて重くスカッとしない感じもありました。
そこは、仁木作品の体裁が一見ラノベ風なので、軽く読めるような気がして騙されてしまうからかもしれません。
この巻でも冒頭から魔女姫と魔法少女のコンビが出てきて、にんまりです。この辺がラノベ感全開でキャッチーですが、魔法少女という記号によって表そうとしていることがあるように思えます。
私にとってこの作品でいちばん印象的なのが、前巻で颯爽と登場した魔法少女の姿だったので、その記号性をここで分析してみよう、などと思っていたのですが…まだ手がかりも読み込みも少なくてまとまりませんでした。
この物語の魔法少女は、借り物の魔法を操る成人女性であり、つまりはコスプレの延長ですので、まさに記号ですが、サリーからマドマギまで、セラムンやプリキュアも含め、現代に生きる者にとっては、幼い女の子、お母さん、若い男性、50過ぎのおじさんと、それぞれに異なる意味合いを持つ疑似理想の記号かもしれないと思ったり。でもこの神話世界なら、きっと記号が実に変わっていくだろうと期待しています。
本筋では、絶対の力を持つ存在と思われたゼウスにも弱点があることが見えてきて、もとよりギリシャの神々は人間らしすぎるのですが、ドロドロした感情の渦巻く展開もありそうです。あとは、もっと双子にも活躍してもらいたいと思います。そういえば「双子」も、ある時期にアニメなどでは定番の記号となっていました。
ステロタイプにはめて見せながら独自の世界を展開する仁木作品、本作もまだ先が長そうですので、楽しませてもらいたいと思っています。
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警察組織の内でいろいろと問題のあるメンバーが集められ、犯罪を未然に防ぐことを目指して活動する犯罪史編纂室メンバーたちの話。新しい発想で、個々のキャラクターも立っていて、これまでに作者が描いてきたSFやオカルトや格闘技などの要素も取り入れられていて、もっと面白くなりそうなのに、なんかすっきりしない話でした。早々に続巻も出るようですし、まだ序盤といったところなのでしょうが、つかみ切れていないのが惜しい感じです。
ひとえに、ヒロインであるはずの室長が、なにかに取り憑かれてしまったようで、その半端ない魅力を半減させられていることに尽きるかもしれません。次の巻ではスッキリと立ち直ってほしいところですが、まだまだ謎も多いので、ちょっと鬱っぽい展開が続きそうな気がします。
それでも仁木作品のファンとして、期待をもって最後まで読み続けたいと思います。
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前巻で旅路も折り返しとなり、一気にラストへ向かって走り始めた感のある8巻目?でした。往きはどんどん道連れも増えていって長かったけれど、帰りは新しくデラクが加わっただけの少人数で、都まであっという間です。
王弁が薬師として人の命と向き合い頑張る姿からは、まだまだ未熟なところも大きいとはいえ、旅を通して成長した人間性が見えて感慨深いものがありました。ヘタレぶりが減ったのは少し寂しいけれど…。気を操り患者を治療する場面では、酒見賢一の「陋巷に在り 医の巻」を思い出しました。西洋医術とは違う、神秘的に見えるけれどおそらく理にかなった技なのだと、興味をそそられてしまいます。
成長を見せる王弁を僕僕も認めてきたところで、二人の距離感も変わってきているように思います。子を見守るようだった僕僕の意識も一つ上がり、やっと師弟に近づいてきたかと。ざんねんながら恋人ではないと。
本巻での主役はむしろ暗殺者の劉欣で、歌姫との旅行きがロマンチックでした。ロマンスはないけれど、極限の命のやりとりがある関係の中で、少しだけ心がつながる様子は素敵です。そして哀しい。それにしても、劉欣を慕う少女の蒼芽香が出番ないまま劉欣が…ちょっと心残りなところでした。
もう一人、高原の少女であるタシも魅力的なヒロインでした。どうも僕僕にヒロイン力が薄れてきているので、オネエのデラクも含めて脇を固める女性陣が愛しく思えてなりません。そろそろクライマックスに向かっていると思われる中、鬱々とした展開も多いので、ヒロインズも総登場して賑々しく盛り上げてくれると嬉しいなぁとも思うのでした。
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