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セルゲイ・カスプロフ ピアノ・リサイタル
(2016.12.11 シリーズ<ピアニストとの出逢い>Ⅲ・横浜市栄区文化ホール リリス)



ロシア人ピアニスト4人が登場するリサイタルシリーズ<ピアニストとの出逢い>の3番手は、セルゲイ・カスプロフ。テーマは「デカダンスの影」、世紀末の鮮烈さを表現するバラエティに富んだ曲を集めてのプログラムでした。
カスプロフのキャッチフレーズが「恐るべき技術と圧倒的精神力で聴衆を驚愕させるピアニスト」というもので、どんなかなと期待、なるほど前の2人とはまた違う、切れ味鋭く陰陽のコントラストの強い素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

【PROGRAM】
[前半]
●J.S.バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ ニ短調
●ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42
[後半]
●ラモー(ゴドフスキー編):サラバンド、メヌエット
●ドビュッシー:映像 第1巻(水の反映、ラモーを讃えて、運動)
●プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 Op.83 「戦争ソナタ」
[アンコール]
●スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.213
●ヴィラ・ロボス:「赤ちゃんの一族」第1組曲第7曲 道化人形

バッハ原曲のシャコンヌは、出だしはチェンバロを感じさせる音でしたが、次第に巨大なパイプオルガンの壮大さを感じるようなスケールの大きな演奏で圧倒されました。バロックが現代曲に変身したような、色彩豊かなバッハです。
ラフマニノフは、聴き知ったメロディを様々にアレンジした変奏曲、ジャズのアドリブにも通じるような面白さがあります。

ラモーはバロックの曲を現代のピアノ用に改作した大曲ということで、古さと新しさが調和するロマンチックな演奏を聴かせてくれました。
ドビュッシーはタイトルの通り映画を見ているかのような曲で、繊細に、大胆に弾きこなして楽しませてくれました。
プロコフィエフは激しい第一楽章のオープニングから落ち着いた第二楽章、さらに激しく盛り上がる第三楽章のフィニッシュへと、ロシア・ソビエトならではの緊迫した音楽で、圧巻です。

アンコール1曲めはバッハかと思いましたがスカルラッティ、静かに美しく聴かせてくれて、2曲めのヴィラ・ロボスはすごいスピード感の、これで全力使いましたよという、ラストにふさわしい満足感を抱かせてくれる選曲だったと思います。

今回もCDを購入してサインもしていただきました。間近で見ると長身ですがチラシの写真よりも優しそうな雰囲気の人です。またまた良いピアニストに出会えて良かったという思いです。
最後の4人目は2月の末で少し間が空きますが、ますます楽しみとなっています。



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