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「ビアンカ・オーバースタディ」筒井康隆(星海社FICTIONS)
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筒井の小説を読むのは、たぶんはじめてです。「時をかける少女」はNHKの少年ドラマで、「ジャズ大名」はテレビ放映された映画で、「家族八景」は清原なつのの漫画で楽しんだ程度。「続・時をかける少女」は子供の頃に読みましたが、筒井氏の作ではなかったですから。

ですが、77歳の作者がライトのベルを書いたという興味、ついでに、いとうのいぢの萌え萌えなイラスト付きという仕様につられて買ってしまいました。
なので、これまでの筒井作品とどこがどう違うかはわからないのです。ついでにラノベもアニメ化されたものの世界観は知っていても小説自体ほとんど読んでないのですが、なるほど、筒井康隆らしい、ラノベっぽい作品だということは感じられました。

※以下、少しネタバレ含みますが…

宇宙人や未来人いらっしゃいの涼宮はるひのようなヒロインが、放課後の実験室でタイムトラベル。人類は衰退しましたな未来では、昔のドラマで見たケン・ソゴル的雰囲気がすごく感じられます。
そして、美少女3人美少年1人というラノベ的な人物配置に、大御所ならではの文学的実験性も多少織り込みながら、ハッキリしたキャラクター&エピソードで楽しく読ませる作品に仕上がっていました。

ただ、これはラノベなのかというと、実は他のラノベ作家の作品もそうなのかもしれませんが、ラノベを意識した筒井作品。執筆からは時間が経ったようですが、前年の大震災以降に出版されたということで、作品のメッセージ性が作者の狙い以上にオモテに出たように感じられます。
エロ的なところは生命観。未来の人類は文明観。美少女は現代風俗の象徴。それらの素材をあっさりと料理したら、軽食ならぬ軽小説になりました、でもカロリーは高めで少しもたれます、という感じに。

などと言っても、結局のところ一番の見所は、ヒロインのビアンカであることは間違いないでありましょう。筒井氏も、美少女を書きたいと思ってこの作品ができたのではないでしょうか。現代風の、大らかで、活動的で、好奇心が強く、自他ともに認める美しい少女像を、後期高齢者のおじいさんの目で描いたら、こうなりましたと。でも爺になっても、気持ちは思春期の頃と変わらないよと主張してるように思えて、なんか嬉しくなりました。

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