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「友達からお願いします」清水マリコ(MF文庫J)61PZiamQmJL._SL500_AA300_.jpg

その昔、清水マリコが主宰していた劇団「少女童話」の旗揚げ公演でファンになり、芝居と映画とを何作か観に行った私。彼女が小説を書いていると知ったのはここ数年のことですが、アダルトゲーム原作の作品以外はだいたい読んできましたので、久しぶりの作者オリジナル作品は嬉しいところです。

ゲームやアニメのノベライズも手がける作者のこと、現代風の萌えツボはしっかり押さえているのですが、キャラクターが記号化されきってないというか、少年少女たちの思春期の感情がかなり生っぽく発露されるので、ライトノベルというよりは、少女漫画的というべきでしょうか。そこに気恥ずかしさを感じながらも、しっかりした読み応えがあると思います。
エキセントリックな美少女ヒロインと、目立たない系の男子の、日常を描きながらもどこか幻想的な不穏さをはらんだストーリー展開というパターンがありますが、本作は日常性を前面に出した話で、ヒロインも変わり者だけれどそんなにミステリアスではない、いつもより平凡な話のように思えます。けれど、描かれるできごとに起こり得るリアリティが強い分、素直に読者の感情を揺すってくるので、地味とか薄いとかいう感じではありませんでした。最後の真犯人はミスリードされて意表つかれましたが、良い意味で。

なにはともあれ、こうした作品はヒロインの魅力に掛かってくるわけですが…。キャラクターを立てていくと、ある種の人格障害のレベルにまでなってくる、そのギリギリの辺りで線をどこに引くのかが重要な気がします。メインヒロインの田中も、サブヒロインの水森や江川も、ちょっと一線を超えたところくらい。
田中がなぜにこうも自虐的なのかは、過去が描かれていないので性格的な欠陥としか見ることができませんが、残念さの中に見せるかわいらしさが強い印象を残してくれました。他の二人も然り、主人公の楓少年はちょっと情けないけれど…続編があるようですので、彼女たちの濃いキャラを発揮する急展開に期待したいと思います。

最後に、ライトノベルの特徴である挿し絵ですが、熊虎たつみの描く絵はちょっとエロすぎな感じが…。直接的に裸など描いているわけではありませんが、小説読まないで挿し絵だけ見ていったら、ぜんぜん違う中身を想像してしまうように狙っているのでしょう。
まぁ、思春期男子の主人公ファクターで描いたイラストとして、小説の内容から逸脱はしてないとも思いますが、これまでよく組んでいたTOI-8の絵と比べてしまって。でも学園青春ちょい痛ラブコメとしては正解なのでしょう、ラノベ戦略の面白さを感じました。


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