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つばめろま〜なから、なにかを知りたい貴方へ。
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「ビブリア古書堂の事件手帖3〜栞子さんと消えない絆〜」三上 延(メディアワークス文庫)6144v2w-M9L._SX230_.jpg

地元小説の3巻め、大船を中心に、戸塚方面まで舞台が広がりました。生まれてからずっと戸塚区民だった私にとっては、いま住んでいる大船以上に馴染み深い街ですが、再開発できれいに生まれ変わってからはすっかりご無沙汰です。あのごちゃごちゃしていた商店街へ、ノスタルジー。だから、大船の商店街はなくなってほしくないのですが。
あとは本郷台、港南台、高野、辻堂と、知っている街が次々に出てくる楽しさがあるので、やはりブログで聖地巡礼記事を書いておかないと、と思っています。春にだいたい取材は終えているので、もう一度読み返して検証して…いましばらくお待ちください。

さて、本屋大賞も取りベストセラーとなっているので、作者にも余裕が出てきたのでしょう。既刊2冊よりも章立ての少ない3話構成で、じっくりと人の心を掘り下げていくことができた感じがします。
栞子さんと大輔君の絆も確実に深まって、関係はあまり進展しないですがもうお互いに離れられないような間柄ですね。ただ、普段から仕事を通じて距離が近すぎるせいか、胸がいっぱいになるような恋心とはちょっと違うような気はします。そう、切なさみたいな感じが足りないのは、まだそこまでではないのか、描き切れていないだけなのか、作者の意図かわかりませんが、次あたり、もう少し出てくると良いなと思います。

前巻までに出てきた人たちが、再び登場するのも良い感じです。顔見せではなく、しっかりストーリーに絡んでくるのが、作者の手腕という気がします。自分が生み出したキャラクターを大切にする作家は、好感度が高いです。そして、登場しないのにすっかりラスボス的な存在感を出している、栞子さんの母親が不気味さを醸してきました。
新しく登場した港南台の古本屋と辻堂の古本屋も、まさしく古本屋らしい頑固な個性が出ていて魅力的。古本屋の主人って、けっこう怖い感じがするんですが(新古書店の若いスタッフとは違って)、最近はそんな店も少なくなってきましたか。大船にも5〜6軒あったのが、どんどんなくなっていき、ブックオフができてからほぼ殲滅されました。1軒復活したのが、本巻にも出てきた柏尾川沿いの古本屋の場所のイメージでしょうか。

本作に登場する本について、3話目の宮沢賢治「春と修羅」は、先日読んだ「宮沢賢治、ジャズに出会う」で出版当時の様子など知ることができていたので、より興味深く物語に入り込めました。2冊目の本探しは、あれしかないでしょう、と思いながらも栞子さんも大輔君もわからないというのが、え、世間ってそんなもんなの?と。1冊目「タンポポ娘」はSF方面に疎いので知りませんでしたが、その本よりも冒頭に出てきた西谷祥子のマンガの方が懐かしくて反応してしまいました。
いずれにしても、古本をストーリーに使っていくのがうまいので、引き込まれます。私にも手放すことのできない本がたくさんありますが、そんな本を1冊ずつ取り上げれば、ひとつずつの物語が書けるのかもしれません。本は、それだけ人間と密接なものになるのでしょう。まぁ、そうしたものは本だけでもありませんか。

4巻も冬には出そうですし、栞子母さんもますます気になる展開、その正体は悪人なのか、破綻者か?それとももしかして…などと想像をめぐらせながら、先を楽しみに待ちたいと思います。


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