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「仙丹の契り 僕僕先生-8」仁木英之(新潮社)

間に外伝(童子の輪舞曲)が入っていたせいでしょうか、ずいぶんと久し振りな気がするシリーズ新作です。旅路はついに吐蕃(チベット)へとたどり着き、その前に薄妃と蒼芽香が抜けたので僕僕が紅一点となって、物語の終わりも近くなってきたのかもと思わせます。
このシリーズも初期はのんびりした冒険コメディの風情でしたが、次第に世界の理へと近づいて、この巻ではかなり骨太な展開が繰り広げられました。それも主人公・王弁君のひそかな成長とともに世界の在り様も変化してきたという感じです。
他の仁木作品も大半を読んできましたが、歴史物でもファンタジーでも現代の若者たちを描いていても、常に今を生きる人へのメッセージが込められている、しっかりとした作家だと思いますが、やはり僕僕先生シリーズはその原点であり、集大成にもなりそうな気がします。

本巻は帯や広告でも煽っていた、王弁と僕僕がついに交わるということよりも、王弁が一国の危機を救えるかという大きな話でした。そうした緊張感が高まった中でついに…となるわけですが、どうにも僕僕にツンデレ美少女仙人の魅力が薄れてしまっていて、いまひと昂まれないのが残念なところです。しょせんは神仙、元から人間とは次元が違うのだから仕方ないところですが。
その分、人間たちのストレートな感情が絡み合うストーリーの面白さに引き込まれ、楽しめたのは良かったのです。のんびりとしていて騙されやすい王弁が、人の良さで周囲に影響を与えていくのは、素直に喜ばしく感じられます。それを利用する人や騙す人がいても、自分の想いに忠実に生きられるのは素晴らしい人間性だと思います。これまでの巻では、王弁がもう少し魅力的ならと思っていましたが、評価が逆転しました。
また新たに強烈なキャラクターの道連れもできて、旅路は長安へと向かいます。やがては別れた仲間たちとも合流し、オールスターキャストでの最終決戦になるでしょうか。楽しみです。

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