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「amazonで変なもの売ってる」谷山浩子(イースト・プレス)

敬愛する谷山浩子さん、実に久方ぶりの小説です。「敬」と言う中には、ミュージシャンとしてだけではなく、彼女の作家としての資質も大きいので、1980〜90年代にサンリオ等で出版されて以来の本格的な作品が書かれたことへの喜びもまた、とても大きなものでした。
もしかすると、浩子さんをよく知らない人にとっては、とっつきにくい世界観であり、展開であり、文体であるかもしれません。けれど、常に新しいCDを買って聴き、毎年コンサートに行き、以前は本を読んでいて、1980年代にラジオ番組を聴いてきた私にとっては、あまりにも自然な、浩子さんが横で朗読してくれているような感覚で楽しめる作品なのでした。

タイトルからは想像しがたい、ファンタジーな話です。愛や勇気を持って物語の中の異世界で自己実現を求めるようなFTではない、曖昧な自我や不確実な存在へと落ちていく幻想譚です。前半は笑いをこらえるのだたいへん、後半は頭の中が整理しきれなくてたいへんでした。
はじめは主人公姉妹の年齢がもっと低いように思われましたが意外と高いことがわかると、姉のミカルに翻弄される妹のハルル、二人のあまり仲良くないやりとりがおかしく、家族の関係性としても面白い物語です。そして人の心の底が暴き出される悪夢を見ているような、それでいて笑わされてしまう、不思議な魅力。

それは、浩子さんの歌に感じられるものとも共通点がありますが、やはり小説でなければ書ききれないことも大きいと気付くのです。そうして多彩な表現のできるところが、谷山浩子という特異な存在だと思わされるのでした。
ちょうどデビュー40周年コンサートのライヴCDも出たタイミングで、これが曲数が多いばかりか、MCから休憩中に流されたBGMまですべて収録、さらにお姿映像のDVD付きというとんでもない4枚組なのですが、併せて楽しめば谷山ワールドに浸りきることができますので、おすすめです。

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