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「綺譚集」津原泰水(集英社)

2004年発刊とだいぶ前の本ですが、津原作品を読むのは「ブラバン」、「たまさか人形堂」シリーズ、「バレエ・メカニック」に続き5冊目、このタイトルと帯などの紹介宣伝文を見て、これはやばい方向そうだなぁと警戒しながらも、短編集なので少しは軽いかもと買ってしまったのでした。

短編集だから、それぞれの物語のエッセンスが凝縮されていて、軽いなんてものではなく、1作目からかなり胸が悪くなるようなグロ…後悔しながらも、けれど恐怖ではないので読み進めていけたのでしょう。全作品で殺したり殺されたりと人の死が描かれているのが徹底しています。
でもその中に、エロティックだったり暴力的だったりノスタルジックだったり美しかったり、いろんな人間の生き様や感情が描かれていて、文学的な遊びもあって面白かったし、読後感も決して悪くありませんでした。世界の見方や文章の感覚が合う作家なのだと思います。

15作も掲載されているので、それぞれに好き嫌いが大きく分かれながらも印象に残っていますが、好きなのは「赤假面傳」「頸骨」「約束」「ドービニィの庭で」というところでしょうか。どちらかと言えばソフト路線の作品になってしまいますが…ハードな中にあるので、余計に美しさや切なさのようなものが際だって感じられたということもあります。

死は、誰にでも等しく訪れるもので、早かろうが遅かろうが、穏やかだろうが凄絶だろうが、死んだらそこでおしまいと思っている(思うようにしている)のですが、もちろん死ぬ人の数だけドラマがある、だからどんなに極端な物語でも自分に関係のないことだとは思えない。個性的な死に様になにかしらの共感や嫌悪や、感情が渦巻いてしまうと、そういうことなのでしょう。図らずも、心に残る本になりました。

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