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つばめろま〜なから、なにかを知りたい貴方へ。
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2013年8月11日、武井裕之・大槻香奈二人展「いつかまた会える夏に」。

最終日に訪問。(会期:2013/8/3〜8/11)
はじめて大槻さんの絵を見たのが2008年、同じギャラリー「北鎌倉小舎」でした。今でこそ本の装画などを目にしますが、それまでまったく知らない画家さんで、初見ですっかり虜になったのです。その後、東京のギャラリーでの個展にも2度ほど足を運んでいて、この時が4度目の邂逅となりました。この日はご本人とも少しお話しできたのが嬉しく。そして5度目の機会もすぐにやってきました。

2014年1月29日、大槻香奈個展「生処に帰す」。

場所はThe Artcomplex Center of Tokyoの、100坪もある地下ホール。(会期:2014/1/14〜2/9)
60点もの作品を鑑賞できる貴重な展覧会でした。震災前の絵と震災後の絵を分けて展示したということで時系列的な変遷がわかり、また現在の表現の多彩なバリエーションを目にできるのも興味深いものでした。大作から小品まで、絵だけでなく立体を使った作品も目を引きました。

大槻さんはずっと少女をモチーフにした絵を描かれています。少女絵ばかりを描く画家やイラストレーターや漫画家はごまんといますが(アマチュアも入れるなら私もその一人で)、大槻さんの描く少女はきわめて特異です。
正統的に美しく可愛らしく具現化された少女の姿で、下品だったりグロテスクだったりするわけでもないのですが、清純とか青春とか思春期とかいう言葉で記号化できない奥深さを持っているように見えるのです。
北鎌倉小舎での二人展で、同じく少女をモチーフに撮り続けている武井氏の写真と並んで掛けられたり、写真プリントに描き込まれてコラボされた少女の絵を見ると、写真よりも生々しい存在感があるのに気付きます。武井氏の作品が写真なのに生々しくないということもありますが…。
生々しいというと、エロスとか情念とかを思い浮かべますが、それも違います。生きることでの人それぞれの想い、でしょうか、それこそが大槻さんならではの世界。

大槻さんの、同じ構図でたくさんの少女のポートレートを描いたシリーズがありますが、表面的なキャラクター付けでなく、一人ずつまったく違う人格が描き出されていて面白いのでした。それだけに、見る方の好みもはっきりします。この女の子の絵は欲しいけれど、こっちの子はいらない、みたいな。そこが珍しい気がします。
最近の絵ではリアルな少女画とは別に、極端にデフォルメされて萌えチックな少女たちの漫画絵も見られます。ネットで検索すると、そのタッチの絵で描かれたかわいらしい漫画作品も出てきます。これが、絵画作品とは正反対で一人一人の個性がまったく表われない、総体としての少女になっていて驚かされました。

大槻香奈さんの絵を論じようとするならば、彼女の作品への想いなどが綴られたコンテンツや、作品を評した人の文章もネットでたくさん出てきますので、そこからとても興味深く探っていくことができます。
でも原画を前にすると、言葉では言い表せない部分がたくさん伝わってきます。そして、5年以上見てきましたが、毎回新たなテーマを持ってチャレンジし続けていることに気づきます。少女というわかりやすい美を表に出しながら、濃密でメッセージ性の深い作品を描き続ける大槻さんの絵を見ていると、表現を志す者として得るものがとても多いのです。

大槻香奈web

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