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横浜ジャズプロムナード2013、第21回となりますが、今年も2日間行って来ました。21年連続となりますが、大きな病気などなく通えたということに、まずは感謝。このイベントが1年の心のエネルギー源になっていることも確かで、なくてはならないものになっております。

今年も、聴いてきたステージの感想を記録にとどめておきたいと思います。

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1日目(2013.10.12)

■Orquesta Libre + スガダイロー(p) + RONx2(tap)
「Plays Duke Ellington」 横浜市開港記念会館
  芳垣安洋(ds) 青木タイセイ(tb) 渡辺隆雄(tp) 藤原大輔(ts) 塩谷博之(ss)
  Gideon Jucks(tub) 鈴木正人(b) 椎谷求(eg) 高良久美子(vib) 岡部洋一(per)

開港記念館は、ジャズプロの中でも特に横浜らしさを感じさせる会場ですので、オープニングステージをここで聴くと、今年も始まったという気分が盛り上がります。
タップダンサーが出るということで、それはどうでもいいんだけど、と思っていましたが、ビジュアル要素のオマケとしてだけでなく、音楽の演奏としてアンサンブルを創り出していて見事でした。
スガダイローのピアノは豪放にして洗練されていて、ピリッとステキなエリントンを表現。青木タイセイのアレンジもよく、A列車などはこれまでにいろんなバンドで聴いてきた中でも傑出の出来。
メンバーも実力者揃いなのですが、1ステージという時間的制約もあって化、あまりソロパートを引っ張りすぎないことが聴きやすさになっていたのかもしれません。


■NEW5 横浜市開港記念会館
  山下弘治(b) 井上淑彦(ts) 高瀬龍一(tp) 堀秀彰(p) 加納樹麻(ds)

ベーシストがリーダーのバンドは、安定感があると思います。
ベテランの井上淑彦からちょっと若手まで幅広い年代のメンバー、そこにほどよい緊張感が生まれるのもジャズならではの楽しみでしょう。
心地よい演奏に眠気を誘われ、半分くらい夢うつつの中で聴いていましたが、ビートルズのノルウエーの森とか、ステキな演奏でした。


■酒井俊(vo)オーケストラ 関内ホール/大ホール
  林栄一(as) 太田朱美(fl) 土井徳浩(cl) 市尾優作(eg) 田中信正(p)
  坂本弘道(Celo) 萬恭隆(b) 瀬尾高志(b) 則武諒(ds)

酒井俊は板橋さんとの競演を聴いて以来、何年経ったか…陽気なおばさんという風情から、今回は黒のドレスで大歌手の貫禄を演出。見た目に違わない自由で感情豊かな、心にしみる歌を聴かせてくれました。
大震災や今世などへの様々な想いが詰まった詞に、アーティストならではの感性が表現され、歌ならではのメッセージ性の強さに気付かされます。アメリカのスタンダード中心に歌うジャズシンガーはほとんど興味が沸かないのですが、こんなに自由な歌ならオーケー。
もちろん、バックを固めるミュージシャンたちの凄さもあります。その人たちをデュオで、トリオで、みんなでと歌ごとに使い分けて世界を作っていく音楽心が素晴らしい。
ジャズプロの2時間枠のスペシャルステージを任されるようになった酒井さん、この場ならではの贅沢なステージを堪能させていただきました。


■zephyr 関内ホール/小ホール <ラスト20分>
  井上淑彦(ts) 田口悌治(ag) 天野丘(eg)

大ホールが終わってすぐに移動、ラスト20分だけ立ち見でしたが、この楽器編成でのトリオ興味があったのでどんな演奏かを聴けただけでも良かったです。
アコースティックギターとエレギギターの刻むリズムがスピーディーで切れがある格好良い演奏、とても刺激的でした。
この日2コマ目でも聴いた井上さんでしたが、打って変わって若々しいアグレッシブな雰囲気。サックスだけでなくパーカッションも手にしながら、まだまだ新しい創造性に満ちた心で挑戦を続ける音楽家の魂を感じました。


■明田川荘之(p,oca)・林栄一(as) デュオ 関内ホール/小ホール

明田川の自由な心が素晴らしい。小汚い爺さん(失礼!)のような見た目からは想像の付かない、美しい音と若々しい即興が心に響きわたります。
林栄一とのセッションということで期待も大きかったのですが、あの林さんが突っ込みどころに困っているような感じで面白く。明田川さんの、あえて隙を作らないように自分の感性で世界を埋め尽くしておいて、どうだ、切り込んでみろというような…久々にバトルなジャズを聴きました。
残り15分くらいで、突然ヘルニアの歌を歌って、急に5分休憩といって引っ込んだときには、いろんな面で心配しましたが(笑)。

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2日目(2013.10.13)

■ガスト・ワルツィング(tp)&ラルゴ(〜ルクセンブルグ)
 横浜みなとみらいホール
  Gast Waltzing(tp) David Laborier(g)
  Jean Pierre Paul J.(b) Rainer Kind(ds)

ルクセンブルグから来たカルテッド。リーダーはトランペットでたぶん最年長者、次がエレキギター、ドラムとエレキベースは若手。やはり多世代が集まっているバンドは、安定感と緊張感の両方があります。
エレキ弦の音、ロックのリズムの曲もありましたが、何よりもトランペットの伸びやかで爽快な音色が印象に残ります。骨太な音ですがヨーロッパらしい洗練さを感じる演奏でした。
すっかり忘れていましたが、昨年のブログを振り返って見たら、別のルクセンブルグのバンドを聴いていたのでした。ジャズ事情はわかりませんが、なかなか魅力的な国であるようです。


■ペッカ・ピルカネン(sax〜フィンランド)・グループ
 横浜みなとみらいホール
  Pekka Pylkkanen(ts) Roy Assaf(p)
  中村健吾(b) 嘉本信一郎(ds)

フィンランドのサックス奏者、ピカルネン。ずいぶん前ですが、ジャズプロでフィンランドのグループを聴いた覚えがあります。あれは北欧らしい透明感と、自由なアドリブが印象的だったので、ついそんな演奏を期待してしまいましたが、ちょっと違いました。
ドラムやベースが難しいリズムを刻みながらも安定した演奏というのは、上手なのでしょうが、聴き所として引っかかる部分がつかみづらく、つい眠気におそわれてしまいました。


■ヒカシュー ヨコハマNEWSハーバー
  巻上公一(vo) 三田超人(g) 坂出雅海(b) 清水一登(p)
  佐藤正治(ds) Alexei Aigi(vl〜ロシア)

ヒカシューのジャズプロ登場は6年目、うち4〜5回は聴いています。一度はまったらやめられない世界。巻上さんのボーカル+テルミン+尺八+コルネット、清水さんのピアノ、ほか皆さんも百戦錬磨の音の自由な戦士たちです。
今回のゲストはロシアのバイオリニストであるアイギ、モスクワ公演の際に知り合ったとのことです。ヒカシューがモスクワで人気があるのは、なんとなくわかります。
狂ったように弾きまくるアイギの姿を見れば、運命的な出会いだったのだろうと思わされます。太田恵資とのバイオリンデュオでCDを出していましたが、同じロシアの故セルゲイ・クリョーヒンとのデュオとか実現してたら、さぞや良かっただろうに…(ほんとになかったかどうかは知りませんが)。
必ず客席から途中退出者が出るヒカシューですが、それも年々減る傾向にあります。フリーな演奏こそジャズの魅力と思いますが、今のジャズプロの中で数少ない自由さを持ったバンドだけに、もっともっと受け入れられるようになって、次は大ホール進出を果たしてほしいものです。


■板橋文夫(p) FIT!&New Orchestra 関内ホール 大ホール
  FIT!…竹村一哲(ds) 瀬尾高志(b)
  林栄一(as) 纐纈雅代(as) 片山広明(ts) 吉田隆一(bs)
  類家心平(tp) 福村博(tb) 高岡大祐(tub) 太田恵資(vl)
  外山明(ds) 堀越千秋(ライブペインティング)

今年もやっぱり、トリは板橋さん。ライブハウスなど行けなかったので、1年ぶりです。

まずはFITでのトリオ演奏、瀬尾さん、竹村さんと組むようになって何年経ったか、どんどん良くなっています。最初の頃は板橋さんが引っ張っているという感が大きかったですが、すでに対等にやり合うようになってきました。昨年は瀬尾さんのベースに感動しましたが、今年は竹村さんのドラムの切れに驚かされました。
失礼を承知で書きますが、前日の酒井俊さんのステージでも思ったこと、瀬尾さんのルックスなのにすごくかっこいい!元々イケメンな竹村さんと並んで、ビジュアル的にもイケてました。もちろん、演奏のすばらしさが補正を掛けているのですが…。
板橋さんもこのメンバーでやるのが、ますます楽しくなってきたのではないかと思います。

次のオーケストラでは、少しメンバーの若返りがありました。
昨年のジャズプロで板橋さんが若手を率いてのビッグバンドにおいて、最も印象に残ったチューバの高岡さんが、今年は板橋オーケストラに加入していたのが嬉しいところでした。ブラスにおいては地味な楽器ですが、この人の演奏はとにかく凄い。あの大きな金管楽器でノンブレス奏法するというのが信じられませんし、圧倒的なテクニックの中に大きな音楽性を感じさせます。
ほかの若手では、纐纈さんが慣れないオケで戸惑っているのを同じアルトサックスの林さんがしきりと面倒見てあげているような姿が微笑ましかったし、前日も聴いた類家さんのトランペットがエネルギッシュで良かったです。
毎年聴いていた人がいなくなるのは少し寂しいですが、新風を取り入れるのは大切だとも思いました。全体の演奏としても若返ったせいか、楽曲のせいもあるでしょうが、少し洗練されて聞きやすくなった感じでした。
それにしても、板橋さんのエネルギッシュな演奏はいつになっても変わりません。もっと弾きたい、大きく激しく、という前のめりな感じが、聴く人に感動と勇気を与えてくれます。いつもいつも、音楽ってこんなに素晴らしいと再認識させてくれるステージに、感謝。

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