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つばめろま〜なから、なにかを知りたい貴方へ。
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2017年最初のライヴ、横濱エアジンでの奴田原優子&林栄一デュオ「中世バロック音楽と即興ジャス」に行って来ました。奴田原さんは本業はピアニストのようですが、スピネットという小型チェンバロを演奏します。
第1部はソロでスカルラッティのソナタでした。老舗のジャズライヴハウスで聴くバロック音楽、なんとも良い雰囲気です。それも楽器がすぐ目の前という席でスコッチのグラスを傾けながら…贅沢な時間です。
昨年最後のライヴもチェンバロでしたが、楽器は小さいながらとても美しい響き、演奏されたスカルラッティのソナタはテンポが速くてトリルがきらびやかで、この楽器の良さが際立っていました。
第2部は林さんとのデュオ。初っ端のカッチーニ?のアヴェ・マリアが素晴らしくて鳥肌立ちました。有名な曲でそんなにアドリブが強いわけではないのに、すごいオリジナリティです。好きなサックス奏者はたくさんいますが、このバロックの曲&楽器とジャズの融合は林さんでこそのベストマッチという気がしました。
2曲めはバッハのフルートソナタ7番、これはほぼ楽譜通りに吹いていましたが、フルートをサックスで吹かれた音にぞくぞくします。3曲めはグノーのアヴェ・マリア、こちらは強烈なアドリブも。4曲目は…曲名を忘れましたがジャズの醍醐味にスピネットの音が絡んでステキでした。アンコールは林さんの名曲ナーダム、板橋さんや酒井さんとやる時とは全く違う、静かに沁みてくる演奏でした。
終了後に奴田原さんから、林さんの演奏が好きでよく聴きに行っていたところ一緒にやることになったとお聞きしましたが、どんな音楽とも融合できるジャズ、バロックとの出会いは幸せな感じです。林さんがとても楽しそうに吹いている表情が印象的でした。

 
ライヴの前に、横浜情報文化センター内の放送ライブラリーで「岩合光昭の世界ネコ歩き写真展」を観てきましたが、期待以上でとても良かったです。テレビで観るビデオカメラで撮った猫もかわいいですが、やはり写真家、写真機で撮った猫の方が何倍もイキイキと素晴らしい感じがしました。大きくプリントされて、大きな風景の中に猫が小さく映っていながらも存在感を発している写真が、展覧会ならではの良さなのでした。

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2016年最後のライヴとして12月25日クリスマス、大村千秋チェンバロ・リサイタルを聴いてきたのでした。場所は関内のオルガン練習室ベルーガです。

パイプオルガンは何度となく聴いてきたけれどチェンバロを生で聴くのは初めて、妻が習い始めたのですが演奏者はその先生です。ちなみにチェンバロはドイツ語、ハープシコードは英語のようです。電子キーボードなどの音源では、ハープシコード表記が多いかな。同じ鍵盤楽器でも、ピアノともオルガンともまた違う弾き方だそうです。

まず第一部はクラヴィコードという卓上サイズの楽器での演奏です。この楽器を製作された方も聴きにいらしてましたが、手作り感が愛らしい感じでした。チェンバロは弦を弾いて音を出すのに対してこちらは弦を叩いて音を出す構造、ボリュームが小さく繊細な音色でしたが、それだけに奏者の心が込められた演奏でした。

第二部はチェンバロでの演奏、典雅で絢爛な音です。ピアノと違ってタッチで音の強弱を付けられない楽器ですが、楽曲のテンポや装飾などメリハリがあるので感情を揺さぶられます。同じバロックの曲でも、荘厳で神聖な感のあるパイプオルガンとは違う人間味が伝わってくるようでした。

観客20人ほどでいっぱいの狭い会場、お茶とお菓子もいただいて温かな気持ちになりました。

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セルゲイ・カスプロフ ピアノ・リサイタル
(2016.12.11 シリーズ<ピアニストとの出逢い>Ⅲ・横浜市栄区文化ホール リリス)



ロシア人ピアニスト4人が登場するリサイタルシリーズ<ピアニストとの出逢い>の3番手は、セルゲイ・カスプロフ。テーマは「デカダンスの影」、世紀末の鮮烈さを表現するバラエティに富んだ曲を集めてのプログラムでした。
カスプロフのキャッチフレーズが「恐るべき技術と圧倒的精神力で聴衆を驚愕させるピアニスト」というもので、どんなかなと期待、なるほど前の2人とはまた違う、切れ味鋭く陰陽のコントラストの強い素晴らしい演奏を聴かせてくれました。

【PROGRAM】
[前半]
●J.S.バッハ(ブゾーニ編):シャコンヌ ニ短調
●ラフマニノフ:コレルリの主題による変奏曲 Op.42
[後半]
●ラモー(ゴドフスキー編):サラバンド、メヌエット
●ドビュッシー:映像 第1巻(水の反映、ラモーを讃えて、運動)
●プロコフィエフ:ピアノ・ソナタ 第7番 変ロ長調 Op.83 「戦争ソナタ」
[アンコール]
●スカルラッティ:ソナタ ニ短調K.213
●ヴィラ・ロボス:「赤ちゃんの一族」第1組曲第7曲 道化人形

バッハ原曲のシャコンヌは、出だしはチェンバロを感じさせる音でしたが、次第に巨大なパイプオルガンの壮大さを感じるようなスケールの大きな演奏で圧倒されました。バロックが現代曲に変身したような、色彩豊かなバッハです。
ラフマニノフは、聴き知ったメロディを様々にアレンジした変奏曲、ジャズのアドリブにも通じるような面白さがあります。

ラモーはバロックの曲を現代のピアノ用に改作した大曲ということで、古さと新しさが調和するロマンチックな演奏を聴かせてくれました。
ドビュッシーはタイトルの通り映画を見ているかのような曲で、繊細に、大胆に弾きこなして楽しませてくれました。
プロコフィエフは激しい第一楽章のオープニングから落ち着いた第二楽章、さらに激しく盛り上がる第三楽章のフィニッシュへと、ロシア・ソビエトならではの緊迫した音楽で、圧巻です。

アンコール1曲めはバッハかと思いましたがスカルラッティ、静かに美しく聴かせてくれて、2曲めのヴィラ・ロボスはすごいスピード感の、これで全力使いましたよという、ラストにふさわしい満足感を抱かせてくれる選曲だったと思います。

今回もCDを購入してサインもしていただきました。間近で見ると長身ですがチラシの写真よりも優しそうな雰囲気の人です。またまた良いピアニストに出会えて良かったという思いです。
最後の4人目は2月の末で少し間が空きますが、ますます楽しみとなっています。



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アレクセイ・ヴォロディン ピアノ・リサイタル
(シリーズ<ピアニストとの出逢い>Ⅱ・横浜市栄区文化ホール リリス)

ロシア人ピアニスト4人が登場するリサイタルシリーズ<ピアニストとの出逢い>の2番手は、アレクセイ・ヴォロディン。会場は横浜市栄区文化ホール リリスです。
前回のラシュコフスキーも素晴らしかったですが、今回のヴォロディンはさらに出色の音楽を聴かせてくれました。力強く確実なタッチで繊細な表現、フォルテシモからピアニシモまですごく明瞭な音が印象的でした。
前半はシェイクスピアの戯曲にちなんだ情景的な楽曲を並べたプログラムで、映画でも見ているかのような情感豊かな演奏。プロコフィエフは悲恋に向かうそれぞれの物語場面を引き立てるロマンチックさ、メトネルの曲の力強さは圧巻でした。
後半はゲーテのファウストをモチーフにした曲ということで、1楽章の起伏に富んだ表現、2楽章の静かな表現、3楽章の終末に向かう激しくも抒情的な表現と、技巧的にも難しそうで35分ほどの長大な曲を飽きさせることなくぐいぐいと引き込んでくれました。
アンコールも3曲、ラフマニノフは力強く、プロコフィエフは難しい技術も巧みに軽々と、ショパンは泣きたくなるほどに切なく…それぞれの曲に新しい感動がある、満足感の大きな独演会でした。
終演後にはCDサイン会、前回の演奏者より長い列ができていたのも、今日の演奏が多くの人の心を捉えてということの表れでしょう。財布にお金がないのについ買ってしまいました。ネットでいつでも買えるでしょうが、せっかくだからサイン、欲しいですもの…。

【PROGRAM】
没後400年に寄せて“シェイクスピア・イン・ミュージック”
[前半]
●プロコフィエフ:「ロメオとジュリエット」からの10の小品Op.75
●メンデルスゾーン(ラフマニノフ編):「真夏の夜の夢」より スケルツォ
●メトネル:「4つのおとぎ話」Op.35より 第4番 嬰ハ短調 (※「リア王」による)
[後半]
●ラフマニノフ:ピアノ・ソナタ 第1番 ニ短調 Op.28
【アンコール】
●ラフマニノフ:前奏曲Op31-32
●プロコフィエフ:10の小品Op12より第10曲スケルツォ
●ショパン:ノクターン嬰ハ短調 遺作


コンサートに先がけて、同施設内で開催中の「絵本で知る世界の国々 IFLAからのおくりもの」という展示を見ました。39の国や地域の図書館員がその国の代表的な絵本として選んだ325冊を、手に取って見ることができます。その国の言葉で書かれていますので詳しい内容はわかりませんが、ロシア・北欧や、中東の国の絵本き気に入ったものが多かった感じです。
会場の奥では読みきかせもやっていて、多くの親子が熱心に聞いていました。そんな光景も良いものです。楽しい1日でした。


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第35回横浜市招待国際ピアノ演奏会【コンチェルト公演】

先日の横濱ジャズプロムナードでみなとみらいホールを訪れた際にチラシを手に入れて、これはぜひ聴きたいと思ったコンサートです。私は中学生時代にクラシックのレコード全集を聴いていた中で、ピアノ協奏曲という形式が一番好きだと気づいたのですが、これまで一度も生で聴いたことはありませんでした。それが一度に4曲も聴けるなんて…すごい贅沢、しかもチケット安いし。ソリストは4カ国の新進気鋭の演奏家、ロシア人も入っているし。
そして手に入れることのできた席は、中央の前から2列目、オーケストラを聴くにはあまり音響的によくありませんが、ピアノがすぐ目の前で会場に反響されない生音が飛んでくる位置、ピアニストの顔がすぐそこで表情どころか息遣いまで聞こえてくるという場所でした。オーケストラは第一バイオリンくらい、指揮者もピアノの陰で見えませんでしたが…今日は全曲ピアノが主役ですので。

プログラムは下記の通り。
●エフゲニ・ボジャノフ(ブルガリア)
 モーツァルト:ピアノ協奏曲 第17番 ト長調 K.453
●バラージュ・デメニー(ハンガリー)
 バルトーク:ピアノ協奏曲 第3番 Sz.119
  〈休憩〉
●小林海都(日本)
 ラヴェル:ピアノ協奏曲 ト長調
●ゲオルギー・チャイゼ(ロシア)
 チャイコフスキー:ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 op.23
◯指揮:高関健
◯オーケストラ:神奈川フィルハーモニー管弦楽団

プログラムも多彩でした。ロマンチックなモーツァルト、きらびやかなバルトーク、色彩豊かなラヴェル、壮大なチャイコフスキー。どのピアニストも初めて聴くので他を聴かすに決めつけはできませんが、それぞれの演奏家に合った曲だったと思いました。意外と苦手なモーツァルトも、ボジャノフの演奏ですごく楽しめました。
コンテストではありませんが、若手のピアニストが4人、それぞれに意識するところはあると思います。みんな気合が入っていたと感じました。たぶん、オケとのリハーサルなどは足りないところもあったかと思います。チャイゼのラストの突っ走りにオケがやっと付いて行ったような感じもありましたが、それもライヴ感があって良かったです。

それにしてもここ2ヶ月で、ジャンルを超えてたくさんの人のピアノを聴いてきました。谷山浩子、新居昭乃、板橋文夫、ハクエイ・キム、田中信正、佐藤允彦、鬼武みゆき、若井優也、イリヤ・ラシュコフスキー、先週の発表会、そして今日の4人。本当に表現力が高くて演奏者の特徴が出る楽器だなと思います。この後もアレクセイ・ヴォロディン、セルゲイ・カスプロフ、ルーカス・ゲニューシャスと予定が続いていますので、楽しみです!


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長年、同人誌で創作漫画を発表してきましたが、本当は小説が主な表現手段。職業はコピーライターで、趣味は楽器を鳴らすことなど。
下記に作品等アップ中です。よろしくお願いします!
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